晴れ渡った天気の中、
自然の中を歩く登山は
幅広い年齢層から人気のある活動です。
健康増進や日々の運動不足解消、
リフレッシュ目的など、
人によって様々な楽しみ方が、
登山ではできます。
これから登山を始めようと考える
初心者にとっては、
心配なことも多いと思います。
特に体力面に対する
不安を感じるという方も
多いのではないでしょうか?
リュックを背負って
長い距離を歩く登山は、
足の力も使いますが、
上半身など全身の筋肉をフルに
使う活動です。
一言で登山と言っても、
目的の山や登山コースの難易度によって、
疲労の度合いも違ってきます。
山の難易度やコースが違えば、
登山に必要な筋肉やトレーニングも
変わってきます。
その意味で、
登山に行く前には、
しっかりとした体力面の準備を
しておきたいものです。
そこで今回は、
登山に必要な筋トレ方法について
まとめました!
自宅でできる筋トレメニューから、
本格的なジムのメニューまで
ご紹介いたしますので、
ぜひ、登山前のトレーニングの
参考にしてみてくださいね。
Contents
登山に必要な筋肉とは?
登山に必要な筋肉は太もも!
下半身の大きな筋肉である太ももは、
登山中の筋肉量の負担も大きく、
登山の生命線と言えるほど、
大事な筋肉部位です。
当たり前ですが、
登山は登った後に下りがあります。
登りと下りでは
筋肉にかかる負担が異なり、
特に筋肉の使用量が多いのは、
意外にも「下り」です。
登りでは、
太もも(大腿部)の筋肉が
鍛えられます。
膝の動作は伸ばすことが多いです。
一方、下りでは膝を曲げて、
着地の時のショックを
吸収する役目をします。
膝を曲げたり伸ばしたりする
動作の中で使用する筋肉は、
大腿四頭筋(太ももの表側)や
ハムストリングス(太ももの裏側)
などです。
これら下半身の筋肉を強化すると、
足腰の強化や心肺機能の向上につながります。
登山に必要な筋肉は腹筋!
荷物を背負って歩く長時間の登山では、
常に姿勢を維持していなければなりません。
いわゆる「体幹」を鍛えることが
必要になります。
腹筋もその一つです。
体幹を鍛えることで、姿勢維持に加え、
下界よりも酸素が少なくなる山地でも、
深く呼吸できるようになります。
また体幹を鍛えることで、
登山のパフォーマンスをアップすることが
出来ます。
具体的には、
持久力がついたり、
ケガをしにくい体になったり、
体のバランスが良くなったりします。
登山に必要な筋肉は背筋!
腹筋とおなじように
背筋も鍛えることで、
姿勢維持に役立ちます。
背筋は日常生活の中で、
デスクワークや立ち仕事など、
緊張状態で働いていることが多い部位です。
そのため筋トレをするというよりは、
「ほぐす」「伸ばす」イメージで
トレーニングするのがおすすめです。
登山に必要な筋肉はおしり!
おしりの筋肉(臀部)は、
人の体の中でも大きな筋肉です。
当然、登山中も使用量の多い筋肉部位です。
おしりの筋肉を
トレーニングすることで、
股関節への負担が減ります。
基本的に、
登山は歩くものですが、
山中には小川や水たまりなどがあり、
場所によっては、
足を大きく開いてまたいだり、
飛んだりすることもあります。
何かトラブルがある場合、
もしくは緊急事態の際は、
走ることも出てくるかもしれません。
おしりの筋肉が弱まると、
股関節の機能も弱くなってしまいます。
おしりの筋肉を
トレーニングをすることで、
登山中のバランス感覚や
歩行の安定感が増します。
自宅でできる登山用筋トレメニューとは?
自宅でおすすめの筋トレメニューはシーテッドスクワット!
シーテッドスクワットは、
イスを使ったスクワットで
お家で簡単にできる運動です。
主に鍛えられる筋肉は、
大腿四頭筋と呼ばれる太もも正面の筋肉で、
ほかにも大臀筋(おしり)、
ハムストリングス(太ももの裏側)、
ふくらはぎなどに効果があります。
下半身をバランスよく効率的に
鍛えることができ、
足腰の筋力向上や基礎代謝の向上に役立ちます。
女性にとってはヒップアップを目指せるおすすめの筋トレです。
【トレーニングのやり方】
- イスの前に立ち、足を肩幅までひらく
- 足のつま先はやや外側に向ける
- 胸の前で手を組む
- 背筋をのばしてゆっくり膝を曲げる
- おしりがイスについたら、すぐに立ち上がる
- 10回×3セットを目安におこなう
【トレーニングのポイント】
- 自分のひざよりも座面の位置が高いイスを選ぶ
- 動作はゆっくりと
- 膝がつま先よりも前に出ないように注意する
普通のスクワットは出来ないという方や、
初心者の方にもおすすめの筋トレメニューです。
自宅でおすすめの筋トレメニューはフロントブリッジ!
フロントブリッジは、腹筋を鍛えるための
体幹トレーニングの一つです。
『プランク』とも呼ばれています。
一般的な腹筋運動では
鍛えることがむずかしい、
腹筋下部を鍛えることができます。
腹筋のほかにも
全身をバランスよく鍛えられるので、
姿勢を整えたり、基礎代謝の向上などの効果もあります。
ぽっこりお腹が解消されるので、
ダイエットなどにも効果的ですね。
【トレーニングのやり方】
- うつぶせに寝る
- ヒジと腕を肩幅より少しせまく広げて、上半身をおこす
- 足のつま先を立てて、下半身をもちあげる(※)
- 首筋から足まで一直線になるようにキープ
- その姿勢のまま30秒
- インターバルで30秒休憩
- 2〜3セット繰り返す
※手から肘までのラインと、つま先だけで体を支える形となる
【トレーニングのポイント】
- 肘の位置は、肩の真下になるように置く
- 両足の間隔は、腰幅になるように置く
- 目線は斜め前
- 正しい姿勢を保ち続ける
フロントブリッジは1つのポーズを保ち続けるトレーニングです。
複雑な動きを繰り返さないので
初心者にも取り組みやすく、
短時間で取り組めるのが魅力です。
ただ、やって見ると分かりますが、
見た目より結構きついです。
終わった後、
腹筋や背筋が疲れている感覚があれば、
それは効いている証拠。
慣れてきたら姿勢をキープする時間を伸ばしてもいいでしょう。
床でやってもいいですが、
こんな感じのトレーニングマットがあると便利です。
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自宅でおすすめの筋トレメニューはバックエクステンション!
主に背中の筋肉(脊柱起立筋)を効率的に鍛えられるトレーニングです。
体幹が鍛えられるとともに、
基礎代謝が上がり姿勢も良くなります。
重いリュックを長時間背負う登山では、
姿勢を維持しつづける背筋を鍛えることも重要です。
【トレーニングのやり方】
- うつ伏せで寝て、手はあごの下で組む
- 足は浮かせて、肩幅の半分ほど開く
- 息を吐きながら、上半身をゆっくりと反らせる
- 背中の筋肉が緊張したと感じたら、ゆっくり戻す
- 3と4を10回繰り返す
- インターバル(1~2分)を置いて、3セット行う
【トレーニングのポイント】
- 反動で浮かすのではなく、ゆっくりと体全体を持ち上げるイメージで
- 背中を反らせすぎない。反らせずまっすぐに保つこと
バックエクステンションは寝て行うので、
「テレビを見ながら・・・」
「就寝前に・・・」
など、生活の中で取り入れやすい筋トレです。
単純な動きの繰り返しなので、筋トレ初心者にもおすすめ。
猫背の解消にも効果があります。
反らせすぎると腰を痛める可能性があるので、
トレーニングのポイントを守って無理をしないことが重要です。
自宅でおすすめの筋トレメニューは階段上り!
道具などが必要なく、
階段があればどこでも簡単にできる
筋トレメニューが階段上りです。
登山は急な坂道や階段を上り続ける運動です。
それを再現したような上りの動作が
手軽におこなえます。
自宅の階段はもちろん、
駅や帰り道の階段でもできますね。
足の力だけで上っている階段を
おしりの筋肉を使ってあがるように意識することで、
おしり周辺の筋肉が鍛えられます。
スポーツジムで本格的にやりたい登山用筋トレメニューとは?
スポーツジムでおすすめの筋トレメニューはトレッドミル!
登山では筋力も大切ですが、
長時間動いても疲れない体をつくるために
心肺機能や持久力
を鍛えることも必要です。
ジムの定番メニューといえばトレッドミル。
一般的には「ランニングマシン」と呼ばれるものです。
走ることで体に負荷を与え、
登山という長時間の有酸素運動に耐えられる
体をつくることが出来ます。
ポイントは、
速く走るのではなく、
1〜2時間ゆっくりと走る
というところです。
登山では、
登る速度はあまり関係なく、
一定のペースで歩けることの方が
疲労の度合いも軽くなります。
ジムでトレッドミルを使いつつ、
それと並行して、
時々、屋外で走るのもありですね。
スポーツジムでおすすめの筋トレメニューはステアクライマー!
階段上りを延々と繰り返す動きをするのが、
ステアクライマーです。
登りの多い場所や
比較的険しい山地に行く予定の方は、
こういったマシンで筋トレするのも
いいかもしれません。
体は疲れてくると
姿勢を維持できなくなってきます。
上半身の姿勢をキープすることを意識しながら
トレーニングするのがポイントです。
スポーツジムでおすすめの筋トレメニューはアブクランチ!
自宅で腹筋するのも飽きたし、
もっと本格的にお腹を鍛えたい方に
おすすめの筋トレメニューが、
アブクランチです。
腹筋を鍛えることは
体幹を鍛えることになります。
体のバランスに加え、
腰痛の予防にも効果があります。
アブクランチは、
難しいフォームやテクニックが
必要ないので、
初心者の方にも使いやすい
筋トレマシンです。
初心者でもできる日常生活に取り入れやすいトレーニングとは?
ストレッチ
運動をしていない人や体力のない人にとって、
いきなり筋トレを生活に取り入れるのは、
ちょっとハードルが高いですよね。
ストレッチなら、
家の中でリラックスしているときに気軽に始められます。
ストレッチには、
柔軟性を高めるストレッチ(静的ストレッチ)と
運動や筋トレ前に行うストレッチ(動的ストレッチ)の2種類があります。
柔軟性を高めるストレッチ(静的ストレッチ)
まずは身体の柔軟性を身につけておくことが重要です。
起床時や運動後、お風呂上り、就寝前などに
毎日続ければ関節や筋肉の可動域がひろがり、
ケガしにくい体になります。
静的ストレッチはゆっくり行うトレーニングなので、
内側にある筋肉(体幹)を鍛えられ、
体のバランスを保ったり、
血行を促進して基礎代謝のアップにもつながります。
運動や筋トレ前に行うストレッチ(動的ストレッチ)
筋トレをはじめる前には、
必ずウォーミングアップをして体の準備を整えましょう。
筋肉と関節をほぐし、神経の働きを高めるので
ケガを予防し、トレーニングの効果を向上させます。
実際に登山を行うときにも、
登る前のウォーミングアップは大切です。
急な上り下り、雨でぬれた階段や木道、
はしご、岩の上など
登山道の足もとは不安定な場所がほとんど。
柔軟性が身についていれば、
バランスを崩して体勢を立て直すときでも、
身体を痛める可能性が低くなります。
ヨガ
自宅にいながら空いた時間に始められるのがヨガです。
筋トレほどのハードさはないけれど、
筋肉を鍛えつつ体の柔軟性やバランス力が高められますよ。
立ち木のポーズ
心身のバランスを高める、ヨガで代表的なポーズ。
足の筋肉を鍛え、片足で立ってバランスをとることで平衡感覚を養います。
- 片足を反対の足の付け根に置き、視線は正面か前方下へ。
- 軸足が安定したら胸の前で合掌する。
- 呼吸をしながら30秒キープ。
- 反対側の足でもおこないましょう。
英雄のポーズ
足腰の強化、足と背中の筋肉の柔軟性を高めるポーズ。
下半身だけでなく、二の腕の引き締めや背骨の伸びにも効果があります。
- 足を腰幅より大きく開き、両手を左右に広げる。
- 右足を直角に曲げ、腕は水平に保つ。
- 息を吸いながら戻り、反対側もおこなう。
船のポーズ
体幹とバランス感覚が鍛えられるポーズ。
おしりの一点だけですわることで、バランス力を高めます。
- 両足を前に伸ばして座る。
- 両ひざを立て、両手を後ろにおいて上半身を支える。
- 膝を軽く曲げたまま、両足を胸の高さまで上げる。
- 両手を前に伸ばし、足と並行にする。
ウォーキング
ウォーキングは通勤や通学、買い物など
お出かけにいつでもどこでも行えるため、
初心者にははじめやすいトレーニングです。
運動の中でも負荷が軽いので、
実際の登山をイメージして、なるべく階段や坂を歩くことを意識しましょう。
少しずつ慣れてきたら、
重めの荷物を背負って歩くとより登山を意識した体力作りが行えます。
運動をまったくしていない人はウォーキングからはじめて
徐々にランニングなど負荷の高いトレーニングに移行するのがベストです。
ランニング
ランニングは持久力をつけることが目的なので、
ゆっくりペースで長時間(30~1時間程度)走りましょう。
特に登山を目的にしているなら、
早く走るよりもゆっくり走るほうがおすすめ。
実際の登山に近いトレーニングになります。
ランニングに慣れていない人の場合、アスファルトの上を長時間走ると、
足首などの関節を痛める可能性があります。
ランニング時間は無理せず徐々に増やしていきましょう。
ランニングシューズはクッション性の高いものを選ぶようにしてください。
自転車
ランニングをする時間がない!という人におすすめなのが、自転車です。
通勤通学の移動手段を自転車に変えられるなら、
移動時間を使って効率よくトレーニングできます。
自転車は長時間ペダルを漕ぎ続けるので、
足の筋肉を強化し、運動不足や体力UPに効果的。
ランニングなどと違ってひざや足を痛めるリスクが少ないので、
無理なく続けられます。
登山の服装
自宅やジムで筋トレをするときは、
動きやすくて汗の吸収がいい服装がおすすめです。
最近はユニクロでかなり質の良いウェアが売られていて、
トレーニングウェアにユニクロを選ぶ方が増えています。
服装についてはこちらの記事を参考に!
またこちらのマウンテンシティECサイトは、
モンベル・パタゴニア・ノースフェイスなどの
アウトドアの人気ブランドを購入することができますので、
是非チェックしてみて下さいね!
まとめ
今回は、登山に必要な筋トレ方法、
自宅やジムでできるメニューについて
ご紹介いたしましたが、
いかがだったでしょうか?
登山前の筋トレや準備を
しっかりしておくことは、
ケガの予防や山でのトラブル回避に
繋がります。
翌日の筋肉痛や疲労軽減にも
効果がありますね。
ぜひ快適な登山を楽しむためにも
事前に体を動かしてから、
行くようにしてくださいね。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
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