「だるま落とし」という遊びをご存じでしょうか。
だるまが一番上に乗っていて、その下がいくつかのパーツに分かれていて、小槌で、一つずつ抜いていく遊びです。
今の子ども達には、ちょっとマイナーな遊びのようですが、これが意外と面白いんですよ。
そして、今、このだるま落としが、遊びとしてだけでなく、小学校や中学校の理科の授業でも採用されているほど、興味深いゲームでもあるんです。
このだるま落としは、実際やってみると、大人の私でもかなり?難しい遊びでもあるんですね。
そこで、今回は、だるま落としの遊び方のコツやルール、そしてその仕組みなどについて科学的にまとめてみました。
Contents
だるま落としの遊び方やルール!
では、だるま落としの遊び方やルールについてご紹介いたします。
ここでは、ごく基本的な「だるま落としの遊び方とルール」についてまとめてみました。
まず、だるま落としの遊び方ですが、
- だるま落としのパーツをつみ重ねて、一番上にだるまを置きます。
- だるまを積み重ねたら準備OKです。
- だるま以外のパーツのひとつひとつを小槌で順番にたたいて取っていきます。
- 最後にだるまが倒れずに残れば成功です。
これが、基本的な遊び方です。
だるまは転んでも(落ちても)起き上がるのですが、このだるま落としのだるまの場合は、最後まで転ばない(落とさない)ようにすることが一番となります。
そのためには、一番上のだるまが最後まで落ちないようにしながら、上手に下に積み重ねたパーツを小槌でたたいていきながら、最後までバランスよくだるまを残していく技術が求められる遊びです。
遊ぶ人数は、ひとりでも複数でもOK。
複数の場合は、交代で実施して、誰がだるまを転がす(落とす)かをみることでより盛り上がる遊びとなるのではないでしょうか。
だるま落としのルールってあるの?
ところで、だるま落としのルールを調べてみましたら、基本的には、一番下から順番にパーツを小槌で飛ばしていくのが正しい遊び方とされているところが多いようです。
私は、このようなルールは知らずにぬけそうなパーツをぬく方法をとっていましたが・・・
これは、ある説によると、足の先からじわじわと体のパーツを切断していくことで、至上の苦痛を味わわせることが出来るために、下から順番にパーツをぬいていくというのが遊び方のルールとされているそうなんです。
また、だるまをいきなり飛ばした場合や、バランスを崩してだるまを落としてしまった場合、憎きだるまを安楽死させてしまったとして反則負けとなるというルールもあるとか・・・
う~ん。これって本当なんでしょうかね?
なんか、このルールの話を聞いていたら怖くなってきてしまいました。
意外や意外、だるま落としという遊び方にはいろいろ奥が深そうですよ。
だるま落としのコツ
だるま落としをするときのコツはいろいろありますが、ここでは特に、より成功するための大切なコツ?として3つのポイントについてまとめてみました。
それは、
- 水平に打つ
- 打つ速さ
- 打つ強さ
です。
コツ1:水平に打つ
だるま落としの下のパーツを小槌でたたくときに、よく失敗する原因として、たたいたパーツとその上下のパーツに摩擦が生じて、その力によって上下のパーツが影響を受けてバランスを崩すということがあります。
そこで、小槌をできるだけパーツに水平に持っていって打つことが第一のコツで、摩擦力を小さくすることができ、成功の確率が高まります。
コツ2:打つ速さについて
だるま落としのどのパーツでもいいですので、ゆっくりと小槌で打ってみてください。
当然ながら、バラバラと崩れてしまいますよね。
しかし、素早く打つとスッと抜く確率が高くなりますね。
これが第二のコツです。
この場合、だるま落としのパーツの部分をゆっくり抜いた場合と、素早く抜いた場合とでは、上に積み重なっているだるまやパーツに働く力のバランスで成功か失敗かがわかれるんです。
コツ3:打つ強さについて
だるま落としは、一番上のだるまを先頭に、いくつかのパーツが重なっているという特殊性もあり、上下の段の重さがあります。
その重さのために、打つ力が弱いとだるま落としの重さに負けて崩れてしまいます。
ですから、たたく強さを大きくすることが第三のコツで、その結果、速くたたき出すことができます。
だるま落としの仕組みを知ろう!
では、だるま落としの仕組みはどのようになっているのでしょうか。
ここでは、だるま落としの仕組みについて科学的に考えてみました。
それは、「慣性の法則」で説明ができるんです。
だるま落としを慣性の法則で説明!
慣性の法則とは、
「止まっている物体に力を加えなければ、そのまま止まり続ける。動き続けている物体に力を加えなければそのまま動き続ける。」
というものです。
これを、だるま落としに応用しますと、
- だるまの下にあるパーツのひとつを強くたたくと、そこに力が働いてその部分だけ飛んでいく。
- しかし、一番上にあるだるまやその他のパーツはその場所にとどまろうとする。(これを慣性と言います。)
- その結果、1つのパーツが抜かれた分、それより上下にあるだるまやパーツが1段落下する。
というようになります。
摩擦とバランス
だるま落としが上手に落ちないのには、
- 叩く力が弱すぎるか
- たたく力が遅すぎるか
ということが原因と考えられます。
実は、だるま落としでは、だるまのパーツを抜こうとする際に、横にスライドして動く力と、だるまがその場に動かないでいようとする2つの力が働いています。
そして、だるま落としのパーツに小槌をあてると、パーツが動こうとする力とだるまが止まっていようとする力が影響しあい、そこに摩擦が起こります。
この摩擦が強くなると、パーツとだるまの両方の力のバランスが悪くなり崩れてしまいます。
ですから、だるま落としを成功させるためには、この摩擦の力をかかりにくくすることがバランスの崩れを防ぐ方法となります。
そのためには、素早く打つことが重要で、早ければ早いほど、摩擦の力がかかりにくくなり崩れずに済むんです。
なので、うまく落とすには、思い切り強くたたくか、だるまの面をきれいに磨くことで、摩擦を少なくするとよいでしょう。
それにより、バランスもよくなり成功率が高まると思います。
だるま落としとテーブルクロス
実は、だるま落としとテーブルクロス引きには共通点があります。
慣性の法則は「止まっているものは止まったままでいようとする」ことですが、これは、だるま落としだけでなく、ドキドキもののテーブルクロス引きにも当てはまるんです。
よく、テーブルクロス引きには、その上に割れやすいたくさんのグラスを置いておくシーンをみかけますね。
それを、勢いよくサッとテーブルクロスを引いてグラスをそのままにする。
この一連の動きには、だるま落としと同じ理論が働いています。
つまり、下にある物体が突然なくなっても,上にある物体は静止しようとするので,下にあるテーブルクロスを引いても、上にあるグラスなどの物体は一緒に動き出すことはないということです。
おすすめの通販
だるま落としを実際に買うなら、ミニサイズの小さすぎるものや、軽すぎるいわゆるちゃっちいものは避けましょう。
こちらは、5cm×22cmのしっかりした重みのあるものです。
価格もそこそこ安く、今なら500円オフのクーポンもついているようなので、これで買いで間違いないと思います!
まとめ
いかがですか?
だるま落としは、最近では、巨大だるま落としや人間だるま落としなど、いろいろなバージョンで、様々なイベントなどに登場してきており、子ども達を多いに楽しませてきています。
また、「慣性の法則」の学習で、小中学校等の授業に用いられることも多いようですので、認知度は高まっているようですね。
だるま落としは、そのセットがあれば、いつでもどこでも子どもや大人関係なく楽しめる遊びです。
この日本の伝統のある「だるま落とし」を、科学的に考えながら?みんなでやるのも違った楽しさを感じられるのではないでしょうか。
ところで、だるま落としのだるまは、禅宗の祖である達磨大師をモチーフにしていると言われています。
そのような、とても偉い方を使ってエキサイティングな遊びの道具にするなんて・・・最初に考えた人はすごい発想家だと思いますね。