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隣組制度と聞くだけで、面倒くさいと感じていませんか?

ましてや組長だなんて拒否したくなります!

 

なぜかというと、

「隣組が何をしているの?」

「組長になったらどんなことをさせられるの?」

と、わからないことだらけで不安しか感じないからです。

 

私も過去に、引っ越して新生活を始める時に近所の人たちから、

「あなたの所、来年組長よ!」

なんていきなり言われてしまって戸惑った事があり…色々調べたんです!

 

そこで今回は、

・隣組の制度とは?

・隣組のしくみ

・組長がすべき仕事

 

などを、体験してみてわかったことを盛りこんで、わかりやすく紹介していきます。

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隣組の制度や仕組みとは?

隣組の制度や仕組みとは?

 

隣組というのは歴史が長く、実は戦前に日本政府が作った制度です。

その目的は、戦時中の混乱を近所同士で助け合ったり、スムーズな行動が取れるように団結したりする為でした。

 

ですが、当時の裏の面では、

  • 住民同士で政府に対する批判をしていないか?
  • 住民が悪いことをしていないか?

を近所同士で監視しあってもらうための制度とも言われていました。

 

しかし、現代ではそんなことはありません。

 

  • 地域の連絡事項をスムーズに回す
  • 清掃活動をしてきれいな地域作りをする
  • 地域でイベントをやって住民同士のつながりを持つ

などの意味合いがあります。

 

隣組ってそもそもどんな制度?

 

隣組とは地域に住む住民たちによってつくる団体です。

 

世帯を単位として構成し、その規模は地域によって大小さまざまになっています。

例を挙げると集合住宅単位だったり、マンション1棟ごとだったりします。

隣組は住民同士の交流や地域活動を行い、連携を取りやすくするための制度です。

 

しかしこの制度に強制力はありません。

組織を作るのも、加入するのもあくまで住民の自由となっています。

 

だたし、加入が自由と言っても、現実問題…隣組を抜けるとなるとかなりの問題が起こります。

 

「街頭やゴミ回収などに会費を使っているのに、抜けたら使えないぞ!」

など言われた人もいるようです。

 

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もちろん、地域の風潮や個人の性格などが関わってくるので、隣組と聞いて初めから「怖い」なんて思う必要はありませんよ^^

隣組ってどんな仕組み?

各市町村は居住地域を区分けし、それらを区長が仕切っています。

その区をもっと細かく分けたものが隣組になります。

 

隣組の中では長が取り仕切ります。

長を中心に、各世帯の代表がメンバーとなって隣組が結成されています。

組長の順番の回り方

隣組には毎年、代表者を選出します。

それを隣組長、組長などと呼びます。

この組長は大体、順番に回ってきます。

 

例えば、隣組に加入している世帯が20世帯だったとしたら20年に1回、回ってくる計算になります。

順番については隣組ごとに違いますが、家の並び順に回るのが一般的です。

 

自分の番がいつなのか、わかりやすく順番が決まっている自治体もあります。

新たに加入した世帯の順番は?

新たに加入した世帯が、入居した翌年にいきなり組長をやるという事もよくあるみたいです。

新人さんには早めに経験してもらう。といった意味が込められているのかもしれません。

 

ですが全てがこれに当てはまる訳ではありませんよ!

隣組の組長は拒否やスキップはできない?

隣組の組長は拒否やスキップはできない?

隣組の組長が回ってきたって、

「そんなの出来ない!やりたくない!!」

と感じた時、組長という大役を拒否できるのか?

または自分の番をスキップしてもらうことはできるのか?

 

事例ごとにみてみましょう。

高齢や病気の場合は?

単身者の場合は、わかりやすく診断書を提出して免除してもらえるかもしれません。

その場合は、隣組内で話し合って理解をしてもらうのが必要ですね。

 

現代社会と同じで、隣組にも高齢化という問題があります。

高齢者のみの世帯で組長をやるのが体力的にも難しい。

または、高齢者ではなくても病気を抱えているので組長の仕事は出来ない。

 

高齢化問題は定年制を設けるなどといった声もあります。

そうなれば高齢者の組長免除が可能です。

 

ただ病気の場合だと、

「同居している家族が代わりに組長業務をすれば良い。」

という意見も出やすいので、組長の番が回ってくる前に相談が必要です。

 

仕事が忙しい時

仕事が忙しい時

 

例えば、

  • 仕事が忙しい期間があらかじめ分かっている場合
  • 出張や赴任で留守になる場合

このような時には次の組長さんと順番を入れ替えてもらうことも可能です。

 

ですが、基本的には仕事が忙しいからといって組長を拒否できるとは限りません。

私たちが生活をするうえで当たり前のように仕事をしていますが、どの世帯も同じだからです。

 

どうしても厳しい場合には、やはり同居している家族などに手伝ってもらいましょう。

育児や介護で忙しい時

育児や介護は誰にでも起こりうることですが、このような理由で、

「組長を拒否やスキップしてもらった!」

という事例はあまり聞きません。

 

忙しい合間をぬって組長の仕事をこなしている人が多いのでしょうね。

 

なので、いざ、

「どうしても組長の仕事ができない!」

と悲鳴をあげそうになった時に相談しやすくするために、日ごろの挨拶から始まり、ゴミ出し騒音への配慮など、周りの住民との関りが大切になってきます。

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隣組の組長の仕事

では、誰もが拒否したくなる組長の仕事ってどれくらいあるのでしょうか?

わかりやすく項目ごとにみてみましょう。

前任の組長からの引き継ぎ

まずこれをやっておかないと、組長の仕事がわかりません。

 

わかりやすくマニュアル化されていれば楽なのですが、口頭での引き継ぎは大変です。

あなたがパソコンを扱えるなら、データ化しておくのもおすすめです!

 

地域ごとに組長の仕事が違っていることもよくあるので、引き継ぎの時はしっかりと内容を把握できるようにしましょう。

組長連絡会

自治体によっては会合の頻度が違いますが、組長連絡会なるものがあります。

 

自治体からの連絡事項などを組長達に伝えるために集まる会です。

 

もしも欠席するのであれば、

  • 代理の人に行ってもらう
  • 他の組長さんからその日の議題を確認

などをした方が組長の仕事に支障が出にくくなります。

広報の配布

組長の仕事で一番頻度が多いのが広報の配布です。

 

広報は月に1回から数回、市町村からの配布があります。

これを各世帯にポスティングするのです。

 

持ち回りの世帯が多ければ、それだけ大仕事になるのです。

ですがこれを待っている住民も多く、配るのが遅いと問い合わせが来る事もあります。

 

決しておろそかに出来ない仕事の一つです。

隣組によっては、配布世帯件数に見合ったお給金が払われることもありますよ!

回覧板の準備・回覧と挨拶文の作成

回覧板の準備・回覧と挨拶文の作成

  1. 自治体から届く連絡物をまとめる
  2. 回覧板に挟み、組内の世帯に回覧する

これが回覧板の仕事です。

 

組内を迅速に回覧させるように順番も決めます。

世帯数が多いと、それだけ回覧板の数も増えるので管理が必要になります。

 

組長になって初めての回覧板には、挨拶状をつけます。

 

今年度の組長としての紹介を兼ねますので、よく考えて挨拶状を作成しましょう。

回覧板には大事な連絡が載っている場合があるので、大事な仕事の一つです。

 

会費や募金の集金

隣組に加入すると年会費というものを払います。

 

年会費の他にも、近隣のお寺や神社のお布施や、寄付金集金しそれぞれの会へ提出します。

 

年に1回で払ってくれる住民もいれば、年に4回の分割で払う住民もいますので集金回数はまちまちです。

お金を扱いますので、充分注意が必要になる仕事です。

地域の清掃活動などの仕切り

ゴミ拾いや除草活動など自治体によって活動を行います。

  • ごみ袋やごみ回収車の手配
  • 軍手や作業用具の準備
  • 欠席者の事前連絡や当日の出欠

などの準備や手配を組長が行います。

 

自治体によっては欠席者からの罰則金を回収する所もあります。

葬式や香典

組内で不幸があった場合に、詳細を回覧板で回します。

  • 誰が亡くなったのか
  • お通夜やお葬式の時間や場所

などです。

 

そして香典を会費の中から出し、通夜や葬儀に参列します。

 

組長の仕事のなかでも突発的に起こる仕事にあたります。

 

意外と知らない冠婚葬祭のマナー。

いざという時に慌てないために、役立ってくれる書籍です^^

運動会

毎年、自治体で運動会を行う場合は、隣組でチームを組んで運動会へ出場します。

  • 種目ごとの選手の選出
  • 当日の弁当や飲み物の手配
  • 自治体内に体育委員がいる場合には、その手伝い

などを組長が中心になって行い、スムーズに開催できるようにしていきます。

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隣組をうまく立ち回るコツ

隣組の仕組みや組長の仕事を紹介しました。

では次に隣組でうまく立ち回るコツを紹介しますね。

個人情報を守る

組長になると組内の個人情報を扱います。

そこで知り得た情報を決して漏らさないことが大事です。

 

隣組内は、言ってみれば小さな社会です。

そんな中で自分が情報を流したことがバレると、今後の生活に関わる事態に発展します。

 

不要な情報は話さないようにしましょう。

適度な距離感を保つ

隣組に入りたてや若い世代だと、やたら仕事を手伝わされる傾向にあります。

 

初めから全てにおいて積極的に参加するのも良いのですが、

「頼めばやる人だ!」

という認識を持たれてしまう可能性があります。

 

ですから必ず参加しなくてはいけない事には参加し、自由参加の場合は止めておく。

このような線引きも必要ですよ。

持ちつ持たれつの関係を築く

元々、隣組制度は戦時中の助け合いの精神も含まれていました。

ご近所同士の関係を密にする仕組みにもなっています。

 

それをうまく利用して、いざという時に近所の住民から助けてもらえるような間柄になる事が必要だと考えます。

 

  • 自分が行事に出られない時に、代わりに誰かが出てくれる。
  • 反対に誰かの代わりに自分が出る。

そんな関係が築けたらいいですよね。

 

 

 

まとめ

隣組の制度や仕組みと、組長の仕事についてまとめました。

 

隣組制度の歴史は古く、長きに渡ってその仕組みが続いていることが分かりました。

いくら現代風に簡素化されたとはいえ、やはり面倒くさいのが隣組制度ですよね。

 

ですが、簡単に抜けられないのも隣組制度ですし、同じ地域の住民としっかり関われるチャンスでもあるんです!

上手く立ち回って平和に過ごせるために、参考にしていただけると嬉しいです!

 

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