黄色い食べ物って何思いつきますか?
バナナなどのフルーツが多いでしょうか?
実は、黄色い食べ物の色って栄養素の色であることが多いんです。
身体を作る黄色、エネルギーになる黄色、体のバランスを整える黄色。
最近では、細胞の炎症を抑える黄色まで発見されました。
名前を一覧で挙げて、それぞれの栄養成分についても説明します。
知らなかった健康に良い成分にも出会えるかも知れません。
そうそう、食べ物の黄色は、幸せを感じる色でもあるんですよ。
ぜひ、最後まで読み進めてください。
Contents
黄色い食べ物といえば何を思い出す?
黄色い食べ物と言われて、思い浮かぶ食べ物はたくさんあります。
カレー、オムレツ、トウモロコシ、バナナ、レモン。
卵料理もチーズも、みんな黄色です。
それから、収穫前の稲穂もビールも・・これは金色?
考えだしたらきりがないほど出てきます。
まずは、一覧でまとめてみました。
黄色い食べ物の名前を一覧でまとめた!
黄色い食べ物を一覧でまとめてみました。
- 野菜
- 果物
- 海のもの
- 卵料理
- お菓子
- デザート
- 調味料
- 飲み物
- その他
の順にみていきましょう!
野菜
・カボチャ
・トウモロコシ
・さつまいも
・パプリカ(黄ピーマン)
・ズッキーニ
・菜の花
・食用菊
野菜で思いつく黄色の代表はカボチャではないでしょうか。
カボチャの黄色は、β-カロテンの色です。
β-カロテンは、ビタミンAの前駆体であるカロテノイドの一派です。
強い抗酸化作用をもっていて、体内で必要な量だけビタミンAに変換されます。
その効果は、夜間の視力の維持、皮膚や粘膜の健康維持、隠れジミを減らすとも報告あります。
果物
・バナナ
・レモン
・パイナップル
・グレープフルーツ
・パッションフルーツ
・スターフルーツ
・黄桃
・キウイ
・パパイヤ
・マンゴー
・ナシ
・びわ
・杏
・クリームスイカ
黄色の果物はたくさんあります。
中でも多いのは柑橘類。
柑橘類の黄色は、β-クリプトキサンチンという栄養素のものです。
β-クリプトキサンチンは、カボチャに多く含まれるβ-カロテンと同じく、カロテノイドの一派。
最近の報告では、生活習慣病の予防にも有用であるとされています。
海のもの
・数の子
・バフンウニ
・あん肝
海では黄色の食べ物は多く見つかりませんでした。
熱帯魚やアメフラシなど、皮膚が黄色い海洋生物は珍しくないのですが、食べ物となると。
海のものの中で、黄色の代表を努めているのは数の子でしょう。
その名も黄色いダイヤとの称号が与えられるくらいですから。
卵料理
・卵焼き
・オムレツ
・オムライス
・スクランブルエッグ
・茶碗蒸し
・かに玉
・親子丼
・明石焼き
卵も黄色い食材の代表選手です。
しかも、卵には料理のバリエーションが多く、料理名を挙げていたらキリがありません。
でも、卵ってふんわりと優しい感じで、気持ちも和みそうな気がしてきます。
ところで、卵と玉子の違いってご存知でしたか?
卵は殻の中に入った白身と黄身を形にして複数並べた様子の象形文字。
玉子は丸い玉に入った子ということで意味から作られた言葉なのだそうです。
使い分けとしては、生殖を目的としたものを卵、調理を目的にしたものを玉子とするのが一般的。
簡単に言うと、殻を割らない生のものが卵、手を加えたものは玉子ということになります。
お菓子
・カステラ
・アップルパイ
・ベッコウ飴
・マカロン
お菓子の黄色は卵と飴、あとは焼き色で付けます。
カラフルにしたい時の着色料としては、クチナシが使われることが多いようです。
デザート
・チーズケーキ
・プリン
・キッシュ
・パンプキンパイ
デザートに登場する黄色は、チーズの色と卵の色。
パンプキンパイについてはカボチャの色そのままです。
調味料
・ターメリック
・マスタード
・和辛子
・白味噌
・マヨネーズ
調味料と聞いて、真っ先に浮かんだのはカレー粉でした。
でも、カレー粉の黄色ってターメリックの色だったんですね。
ターメリックの別名はウコン。
身体に良いことで知られています。
他にもマスタードや和辛子といった、辛味成分にも黄色が見られます。
そういえば、辛さを表すのに黄色や赤をよく使いますよね。
飲み物
・ビール
・柑橘系ドリンク
・ビタミン系栄養ドリンク
黄色い飲み物と言えば、ビールが思い浮かぶ人も少なくないのではないでしょうか。
このビールの黄色は、大麦の色。
醸造が進めば、黄色から茶色へと色を濃くしていきます。
もう一つ、忘れてはならないのがビタミン系の栄養ドリンクです。
ビタミンの色も、黄色でした。
美容に優れた効果のビタミンC、いやいや、ビタミンCは黄色ではありません。
ビタミンの中で黄色なのは、ビタミンB群なのでした。
ビタミンB群の持つ効果は、エネルギーをつくり出す代謝を助ける働きです。
流行りのエナジードリンクも、このビタミンB群の含有量をウリにしているものが多く見られます。
その他
・カレーライス
・サフランライス
・チーズ
・たくあん
・栗
・玄米
・全粒粉
・ライ麦
分類の枠から溢れた中にも、黄色い食べ物はたくさんあります。
最初に浮かぶのは、やはりカレーです。
他にもチーズや栗なども黄色い食べ物の代表選手。
忘れがちですが、穀物の穂も実りの秋には黄金色になります。
こちらは精米や製粉で白くなってしまいますが、玄米や全粒粉の段階では、黄色をとどめています。
実は、これら穀物に含まれる炭水化物は、黄色の栄養素の代表でもあります。
黄色い食べ物の栄養は?
黄色い食べ物から摂取できる栄養素は、たくさんあります。
お米はエネルギーの素
まずはじめに、収穫の時を黄金色に染める、穀物の代表、お米について触れてみましょう。
お米に含まれる栄養素と言ったら、なんと言っても炭水化物になります。
炭水化物は、体内に吸収されてエネルギーになる糖質と、吸収されずに働く食物繊維で構成されます。
炭水化物はエネルギーのもと、しっかり食べて、しっかり働きましょう。
意外かも知れませんが、お米にはタンパク質も多く含まれています。
その量は、お茶碗一杯で、牛乳半カップ(120ml)分にもなります。
他にも、ビタミンやミネラル分が豊富ですが、これらの多くは精米時に失われる量も多いのです。
栄養摂取のことだけを考えるなら、玄米のまま、あるいは雑穀と一緒に食べるのがお薦めです。
卵は最強のバランス食品
卵の栄養成分の特徴は、アミノ酸、ビタミン、ミネラルがバランスよく含まれていることです。
そこに名前を見つけられないのは、食物繊維とビタミンCくらいなもの。
体の中で合成できない必須アミノ酸の8つをバランスよく含んでいることで、卵は良質のタンパク源として知られています。
卵の黄色い色の主役、卵黄に含まれる脂質のうち、30%はリン脂質という形で存在しています。
リン脂質は、脳や神経組織、細胞膜を作る重要物質です。
大豆やレバーにも含まれていますが、卵黄の含有率は抜きん出ていて、大豆の3倍にもなります。
他にも、鉄分・カルシウムなどのミネラル、ビタミンA・B2・B12・Dなどのビタミン類が含まれます。
また、卵の栄養価は、熱を加えても大きく変化しないのも嬉しいところでしょう。
減少するのはビタミンB群くらいなものです。
ただ、卵はコレステロール値を上げ易い食品でもあります。
数値を気にしている方の摂り過ぎには、注意が必要です。
チーズは良質なタンパク質
チーズの主な栄養成分は、タンパク質、脂肪、ミネラル、ビタミンです。
チーズが良質なタンパク源と言われるのには理由があります。
それは、チーズのタンパク質は、身体に必要なアミノ酸で構成されているからです。
チーズに含まれる脂肪分は、含有量としては多いですが、細かい球状で燃焼しやすいのが特徴です。
素早くエネルギーを補給したい、登山などにもよく携帯されます。
カルシウムもまた、チーズに含まれる有効な栄養素です。
牛乳を濃縮して作られるチーズは、手軽にカルシウムを摂取するのにも向いています。
他にも、ミネラル、ビタミンCを除くビタミン類が含まれている、優良食品です。
黄色いビタミンはカロテノイドの色
カルテノイドは、ビタミンAの前駆体です。
身体の中で、必要な分だけビタミンAに変換されます。
ビタミンAには、目や皮膚の粘膜を健康に保ったり、抵抗力を強めたりする働きがあります。
また、ビタミンAの主成分であるレチノールには、薄暗いところで視力を保つ働きもあります。
このレチノールには、上皮細胞での発癌物質の影響を抑える力があるともいわれています
カルテノイドは、カボチャや柑橘類に、多く含まれる成分です。
黄色い食べ物を食べると血糖値はどうなる?
最近、黄色い食べ物を食べると血糖値が下がるという記事を見かけるようになりました。
効果が確認されるのは、2型糖尿病。
ある黄色い食べ物を積極的に食べることによって、2型糖尿病の発症リスクは57%も低下するという発表がされました。
2型糖尿病とは、体質に生活習慣が結びついて発症するもので、糖尿病患者の95%に相当します。
血糖値を下げるためのインスリンの分泌量の減少や、分泌されていても働きが悪いと発症します。
研究の結果、血糖値の高い人は細胞の中で炎症が起きていることが判明しました。
その炎症のせいで、インスリンの働きが阻害されていたのです。
血糖値を下げる黄色い成分には、この炎症を鎮静させる効果があります。
その名はβ-クリプトキサンチンです。
β-クリプトキサンチンが炎症を鎮めることによって、インスリンの働きが改善して血糖値が下がるということです。
β-クリプトキサンチンを多く含む食品は、柑橘類、中でも温州みかんが圧倒的に多く含みます。
日本のみかんの殆どを占める、温州みかん。
4ヶ月間の実験で、実際に血糖値の低下が確認されています。
血糖値が気にかる方は積極的に摂取してみましょう。
黄色い食べ物を食べると幸せを感じる?
最後に、心理学のお話です。
最新の研究の報告で、こんなフレーズが飛び出しました。
「黄色い食べ物を食べると高レベルの幸せホルモンが放出される場合がある」
人と色との関係はごく幼いころから始まると言われています。
心理学者によると、黄色は脳の左側、すなわち論理面を刺激するといわれていうのです。
左脳は、黄色を温かくて楽しいものと理解するということがわかりました。
それを裏付ける実験には、幅広い年齢層の1000人の被験者が参加しました。
被験者の前に並べられた数十種類の食物について、脳の反応が測定されました。
その結果では、70%の被験者は黄色い食べ物を明るい気分に結びつけたというのです。
これまで、多くの研究では、黄色は無学、逆上、マニアックな衝動、狂気、盲目といったワードと結びつけていました。
ところが、食べ物に限定すれば、その印象は間違っていたことが判明したのです。
それどころか、黄色い食べ物は、強力な抗うつ薬ともなりうるのでした。
まとめ
黄色い食べ物には、たくさんの栄養素が含まれていることがわかりました。
古くから知られている、穀物の炭水化物やチーズのタンパク質。
最近の研究では、血糖値を下げる効果を持つ食品も見つかりました。
黄色い食べ物で手に入るのは、エネルギーと健康と、幸せな気分です。