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漫画「ちはやふる」や名探偵コナンの映画「から紅の恋歌」を見て、百人一首に興味を持った人は多いのではないでしょうか?



漫画やアニメのキャラクターたちのように、試合でかっこよく札を取ってみたいけど、百人一首の基本ルールをよく知らない。

札の並べ方にはルールやコツがあるの?

そもそも100個も歌を覚えられない・・・



などなど、なかなか足を踏み入れることができない人もいますよね。



実は百人一首は歌を全部覚えなくてもできるんですよ!

大事なのは「決まり字」を把握することと、札の並べ方なんです。



このページでは、百人一首の基本や、初心者でもできる百人一首の並べ方のルールやコツを解説したいと思います。

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百人一首の札の並べ方

百人一首 並べ方



まずは百人一首の基本から押さえてきましょう。

ここでは、百人一首の基本的なルールから並べ方のルールなど、百人一首を始める上で最低限押さえておくべき事項を説明します。

初心者はまず基本を押さえよう

まずは百人一首の基本ルールです。



①100枚の札を裏向きにして混ぜます。

②100枚の中から各自25枚ずつ(計50枚)取り、持ち札にします。

 残った50枚は使いません。

③自陣に持ち札を並べ、15分間で札の並びを暗記します。

④読み手が100枚の札の中から札を1枚ずつ読み上げ、読み上げられた札を取り、先に自陣の札がなくなった方が勝ちです。

⑤相手がお手つきをしたときや敵陣の札を自分が取ったときは、自分の札を相手に送ります。

並べ方のルール

百人一首の札の並べ方には細かいルールが決められています。

と言っても、札の内容で並べる場所が決められている、という意味ではありません。

どの札をどこに配置するかは、競技者に任せられています。



百人一首の札の並べ方は敵陣の札との間隔や、上中下段の間隔など札の配置がcm単位で決められています。

以下で画像と一緒に詳しく解説しました。

百人一首 並べ方
出典:百人一首で始める古文書講座


  • 横は87cm(札15~16枚)
  • 敵陣との間は3cm
  • 上中下段それぞれの間隔は1cm



このスペースの中で、持ち札25枚を3段に分けて、自分が取りやすい配置に並べます。

このルールを守ってさえいれば、どの札をどこに置くかは自分で決めて構いません。

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並べ方の例

札の並べ方で重要なのが「決まり字」です。

決まり字とは、百人一首で札の取り合いをする際に、そこまで読まれればその札だと確定できるという部分のことです。

百人一首を全て覚えていなくても、決まり字の法則をマスターすれば百人一首で戦うことができます。

以下に決まり字をからめた配置の例を挙げました。

・1字目がその札以外にない「一枚札(むすめふさほせ)」は下段(最も自分から近い位置)に配置し、すぐに取れるようにする。

・決まり字が6字以上の「大山札」は、利き手側の外側か利き手と逆側の内側に配置。

 ※これは「囲い手」と言って、札を相手に取られないように札を手で上からかぶせるようにし、決まり字を聴いてから取る取り方がやり易いためです。



二字決まり(2字目で札が確定する札)の札は下段か中段(素早く取れる位置)に配置。

三字決まりの札は中段から上段(余裕をもって取れる位置)に配置。

・決まり字が途中まで一緒の「友札」は、そろえて置くと狙われやすいため、左右に分けて配置。



このように、百人一首の並べ方には決まり字によっていくつかの定石があります。

これらの並べ方は覚えておくと良いでしょう。

百人一首で試合で勝てる配置の戦略

百人一首の試合に勝つために必要なことは、自分の「定位置」を確立することです。

定位置とは札によって配置する場所を決めておくことです。



競技かるたで勝つには、札を早く取ることが不可欠です。

そのためには、札を早く見つけなければいけません。

あらかじめ札を並べる位置を決めておけば、探す手間が省けて素早く取ることができますよね。



例えば「む」から始まる一枚札は利き手側の下段、大山札の「きみがためは」は利き手の逆側の内側に配置する、のような感じです。



取りやすい位置は人それぞれなので、何度も試合を重ねるうちに自分の取りやすい配置が見えてくると思います。

最初のうちはアイウエオ順、番号順、覚えている札を利き手側にするなどのように配置すると良いでしょう。

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百人一首の並べ方のコツ

百人一首 並べ方



ここからは百人一首の札を並べるときに知っておくべきコツについて説明します。

並べ方のコツを掴んで、ワンランク上の競技かるたの戦い方を身に付けましょう。

コツ1:相手にとって取りにくい並べ方を

百人一首の並べ方はいかに札を自分にとって取りやすく、尚且つ相手に取られにくくするかが重要です。

初心者の人でも必ずやるべきなのは、持ち札を左右に振り分けて並べることです。

真ん中に札を集めて並べてしまうと、相手はあまり視線を動かさなくてもこちらの札を見ることができてしまいます。

持ち札を左右に振り分け、真ん中を空けることで相手も札を見つけにくく、

また札からの距離も遠くなるので、取りにくくなります。

コツ2:得意な札は目の前に置く

一枚札に限らず、自分が得意とする札は下段、つまり自分から一番近い列の内側に置きましょう。

自分から近い距離に置いておけば、すぐに取ることができ、相手も取りにくいです。

得意な札を取ることができれば、気持ちにも弾みが付きます。

確実に取れる場所に配置しましょう。

コツ3:有名な歌は下段か中段に

「ちはやぶる」「ひさかたの」「きりぎりす」などの有名な歌は、得意な人が多いです。

このような歌は少しでも相手に取りにくいように、自分から近い下段か中段に配置します。

相手の得意を封じ込めることも、百人一首の並べ方では重要です。

コツ4:大山札は囲い手がしやすい位置に

大山札は決まり字が6字以上あるので、札が確定するまでに少し時間があります。

そのため大山札が読まれたときは、札が確定する前に札を手で覆って、相手から札を防御する囲い手を使う場合があります。

大山札は囲い手がしやすい下段の中央や利き手側の外側、もしくは中段の利き手側の外側に置くと取りやすいです。



ただし、囲い手をした札が読み札ではない場合もあるので、確定する前に札に触れないように注意が必要です。

違っていた場合はお手付きになってしまい、敵陣から札をもらわなければいけません。

コツ5:上段左側の札は少なくする

相手が右利きの場合、上段の左側は相手にとって自陣の中で最も取りやすい位置になります。

相手が左利きの場合は上段の右側です。

相手が取りやすい位置に札はなるべく置きたくありません。

上段左側は札を少なくし、中下段に札を多くしましょう。


さらに百人一首の必勝法を知りたい人にはこちらの記事もおすすめです!
百人一首の必勝法はコレ!コツは覚え方や取り方にあった!

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源平合戦の並べ方は?

百人一首 並べ方



源平合戦は3対3で競う競技かるたです。



普通の競技かるたと違うのが、100枚の取り札を全て使用し、各チーム(源氏チーム、平家チーム)50枚ずつに札を分ける点です。

3段に整列して札を並べます。

3段の並べ方は競技かるたと同じですが、源平合戦は横幅の規定がありません。

敵陣の札を取った場合には、自陣から札を一枚送ることができます。

先に札がなくなったチームの勝ちとなります。



源平合戦の場合は1字決まり、大山札はばらして置きます。

同じ場所に固まっていると、相手に狙い撃ちされやすいからです。

あとはそれぞれの実力や、得意な札を考えながら配置します。



お正月の時期に学校で源平合戦を行う地域もあるようです。

チームで作戦を練りながら戦う源平合戦は、競技かるたとは違った楽しみがあります。

まとめ

いかがでしたか?

百人一首の並べ方で最も大事なのは、自分の定位置を持つことです。

最初はなかなか決まらないとは思いますが、歌を覚え込んだり、試合経験を重ねれば、次第に出来上がってくるものです。

百人一首は年齢問わずできるので、並べ方のコツを覚えてさまざまな世代の人との交流も楽しみましょう。


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