皆さんはポートボールというスポーツをご存知ですか?
大阪の堺市発祥のボールを使ったスポーツで、地域によっては小学校の体育でよく行われています。
もしかしたら、知らないという方もいるかもしれませんね。
また結構細かいルールなので、知っていても「難しい」と感じている方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は人気のポートボールについて、基本的なルールからコツ・必勝法まで、動画を使って簡単に分かりやすくご紹介していきます。
ポートボールが小学校の授業で人気
ポートボールは、小学校の体育の授業でよく行われており、発祥地である堺市では、子ども会連合会の「女子指定球技」になっています。
また年に一度は浜松市で全国大会が開催されるなど、全国各地で大きな盛り上がりを見せています。
ポートボールの基本的なルール
ポートボールはバスケットボールとルールが似ています。
バスケットボールと大きく違う点は、ゴールの代わりにゴールラインがあり、そこにいる「ゴールマン」にボールをパスすることで加点になるというものです。
そのほかにも細かいルールがいくつも定められているので、順にご紹介していきます。
※ポートボールは地域によって細かくルールが違いますが、この記事ではポートボール発祥地である堺市の「堺市こども育成協議会(平成15年4月改正版)」発行のルールを基にご説明します。
ポートボールとはどんな球技?
ポートボールとは、コートを使って行う1チーム7人制の球技です。
2つのチームが同じコートで1つのボールを争い合い、パスやドリブルでボールを進めて味方のゴールマンにボールをパスすることで得点します。
最終的に、指定された時間内に得点の多いチームが勝利となります。
ポートボールのコート
出典元:http://triton-net.com/gif/portcourt.gif
ポートボールで使用するコートの形は、バスケットコートとよく似ています。
大きく異なる点として、ゴールライン内にはゴールマンが乗るための「ゴール台」(高さ42cm/縦50cm/横40cm)が設けられています。
準備するもの
先ほどの図のようなコートがあれば、あとはボールとシューズを用意するだけで簡単に始めることが出来ます。
公式戦では試合に使うボールも規定があり、
- 教育用2号(ゴム製)ボール
- 約1.8m(ボールの最低点)から落とし、弾む高さが床から1.4m~1.2m(ボールの最高点)のもの
となっています。
このようなボールですね。
公式戦以外でのボールは決まったものはありませんが、試合中にドリブル出来るよう、バスケットボールなどのしっかりと弾むボールが適しています。
またシューズは、室内コート用の運動シューズが適しています。
このようなバスケットシューズがあればとても良いです。
試合の人数や時間
試合はコート内に、常に1チームあたり7人いるようにします。
公式戦ではさらに補欠が7人必要なので、合計14人がチームの基本人数です。
1試合につき、この14人の内必ず9名以上が試合に出なければなりません。
ポジション
コート内での7人のポジションはそれぞれ
- ゴールマン1名:ゴール台でパスを受ける(パス=加点になる)
- ガードマン1名:相手のゴールマンにボールがパスされるのを防ぐ
- プレーヤー5名:オフェンス・ディフェンス
に分かれています。
ゴールマンがボールを受け取ることで得点になるので、味方はゴールマンがキャッチしやすいようにボールをパスする必要があります。
ゲームの流れや得点・勝敗について
ポートボールは、1試合20分+休憩5分の合計25分で行います。
試合は4クオーター制となっており、
第1クォーター(5分)〜休憩(1分)
〜第2クォーター(5分)〜休憩(3分/コートチェンジ)
〜第3クォーター(5分)〜休憩(1分)
〜第4クォーター(5分)
このような流れで行います。
上記を全て行い同点の場合は、1分休憩を挟んだのち、3分の試合を行います(コートチェンジなし)。
それでもまだ同点の場合は、再び1分の休憩後に3分の延長戦を行います(コートチェンジあり)。
それでも決着がつかない場合は、延長戦終了時にコート内にいた選手7人ずつで抽選を行い、勝敗を決める事になります。
ポートボールの反則
ポートボールの反則行為は大きく分けて2つあり、それぞれ「ファウル」「バイオレーション」と呼ばれています。
この2つは反則をした後のボールの扱いが違っており、
- バイオレーションの場合:相手側がサイドライン外からスローインを行う
- ファウルの場合:相手側がフリースローを行う、または相手側がサイドラインからスローインを行う
と定められています。
バイオレーション
バイオレーションとはファウル以外の反則のことで、6種類あります。
ダブルドリブル
- ドリブルを途中で止めた後に再度ドリブルすること
- 同時に両手を使ってボールをバウンドすること
- ドリブルの途中に片手(または両手)でボールを支え持つこと
- ドリブルをしている時につかみそこなって、再びボールに触れること
以上の場合はダブルドリブルとなり、反則です。
アウトオブバウンズ
ボールをライン外に出してしまうと、アウトオブバウンズになります。
例外として、コート内にいる選手がライン外に出たボール(床に着く前)に触れた場合、どちらの足もライン外の床に出ていなければ反則ではありません。
トラベリング
- ボールを持ったまま3歩以上歩いた時
- ボールを持ったまま軸足を支点として動いている時、軸足が移動してしまった時
以上の場合はトラベリングとなります。
オーバータイム
一人の選手が5秒以上ボールを持ち続けると、オーバータイムとなります。
※この反則は、ガードマンにも適用されます。
ラインクロス
- サイド/エンド/ゴール/ガードラインを踏む、または越えること
- フリースローの際にフリースローラインを踏む、または越えること
- ジャンプボールの際にセンターラインを踏む、または越えること
以上の場合はラインクロスとなります。
キックボール
わざと足でボールを蹴った場合は、キックボールとなります。
※偶然蹴ってしまった時は反則になりません。
ファウル
ファウルには「テクニカルファウル」と「パーソナルファウル」があります。
そのうちテクニカルファウルは悪質なものを指し、パーソナルファウルは身体が接触した時に適用されます。
テクニカルファウル
悪質でスポーツマンらしくないと判断される行為に対して適用されます。
この場合は審判に2度目の注意をされた時、退場させられることがあります。
テクニカルファウルは他の反則と違い、選手・監督・応援団の全てに適用されるので、チームに関わる全員が気を付ける必要があります。
パーソナルファウル
身体接触した場合はパーソナルファウルとなり、以下の6パターンが定められています。
- ホールディング:相手を抑える行為
- プッシング:相手を押す行為
- チャージング:ボールを持った選手が相手に突き当たる行為
- トリッピング:相手を躓かせる行為
- ハッキング:相手を叩く行為
- ブロッキング:自分の体を使って相手選手の進行を邪魔する行為
ポートボールのコツや必勝法
ポートボールはチームの連携がとても大切な競技です。
連携が取れず、パスが回らないとほぼ勝てないと言って良いでしょう。
そこで最後に、ポートボールで勝つためのコツや必勝法を3つお伝えします。
読み進める際に、一緒に載せている動画も合わせて見ていただけると簡単で分かりやすいかと思います。
体育の授業やスポーツチームなどで試合がある場合は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
コツ1:チームの結束を高め、パスの精度を上げる
短い動画ですが、かなり素早くパスがつながっている様子が分かります。
ふわっとしたパスではなく、チームの連携により滑らかで素早いパスができれば、長い時間チームにボール権を持たせることが出来ます。
決まったチームメンバーがいるなら、現時点で「動きながら素早く何回パスを繋げることができるか」ぜひ試してみてください。
みんなで練習をして最高記録を更新していくことで勝てる試合運びのコツが自然と身につき、それが必勝法となり試合でもきっと活かされることでしょう。
また味方にパスする際、上達する簡単なコツとしては「名前を呼びあう」ことをおすすめします。
名前を呼ぶことで誰にパスするか分かりやすいのに加え、チーム全体が仲良くなりやすいというメリットがあります。
チームが仲良くなると自然とお互いを信頼できるようになるので、実はとても大切な必勝法の一つです。
コツ2:ゴールマンが取りやすいボールをマスターする
こちらの動画では、特に白チームのゴールが綺麗に決まっています。
するすると簡単に得点を入れているように見えるのは、決まりやすいパスの仕方をマスターしているからこそです。
ポートボールはゴールマンにパスしなければ絶対に勝てないので、ゴールマンへのパスのコツを覚えることは非常に重要となります。
必勝法としては、ゴールマンが「簡単に取りやすい位置に・簡単に取りやすい速さで」ボールをパスすることです。
またゴールする際には相手側のガードマンに阻まれないよう、高い位置でパスすることも重要な必勝法です。
コツ3:ドリブル・立ち回りを極める
こちらの動画に写っている選手たちは、とても上手なドリブルで試合を進めています。
複数人に囲まれた場合でも、相手のディフェンスを簡単にかわしていますね。
最後の必勝法は、ドリブルで一気に攻めること、またボールを持っている時の軸足を使った立ち回りです。
パスを回すことはとても大切ですが、もしオフェンスであれば「時には1人で一気に攻める」という選択も重要になってきます。
また複数の相手に囲まれてしまった時に備えて、軸足を使い相手の隙を突けるようにしておくと一気に勝率がアップします。
練習の際にはオフェンス・ディフェンスを分けて、試合形式での練習も取り入れるのがおすすめです。
そうすることによって、チーム内の誰がどのポジションに向いているか分かり、さらにより良い試合ができるようになります。
まとめ
ポートボールについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
公式では細かいルールが多数ありますが、地域や学校によってプレーしやすいようにルール変更していることも多いです。
ポートボールをする人全員に分かりやすいルールにして、楽しくプレーしてくださいね。
また試合のコツや勝つための必勝法は、バスケットボールと同じものもあればボートボール独自のものもあるので、どちらも意識して練習してみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。