レバーはホルモンの一種で、一般的に「牛の肝臓」を指し、独特の風味と深いコクで多くの人に親しまれています。
また栄養価が高く、鉄分・タンパク質・ビタミン・葉酸が豊富に含まれているので、特に鉄分不足の方にはとてもおすすめです。
普通の赤身肉もいいですが、たまに食べるレバーも美味しいですよね。
しかし自分で焼く場合は、一体どのくらいの焼き加減で安全に美味しく食べられるのか、疑問に思ったことはありませんか?
レバーはよく焼かないと食中毒の危険性がありますが、焼きすぎるとパサパサして美味しくないんですよね。
また、焼肉屋でレバ刺しを食べて食中毒が発生し、世間を騒がすニュースも頻発しています。
消費者としては、どの程度焼けば安全なのか?気になるところです。
そこで今回は色・時間などレバーの適切な焼き加減のポイント、また牛・豚・鳥ごとにちょうど良い焼き時間や焼き色まで詳しくご紹介します。
Contents
レバーの焼き加減のポイントは?
体に害のあるものは加熱によって死滅させることができるので、安全のため十分に加熱するのがポイントです。
レバーは解体処理の段階で取り出すことになりますが、そのとき腸内のサルモネラ菌・腸管出血性大腸菌などの病原菌、また人体に害のある寄生虫・ウイルスが付着してしまうことがあります。
そのため新鮮かどうかに関わらず、レバーには病原菌やウイルスが潜んでいる可能性があります。
例えばレバーを生のまま食べてしまうと、特に子供や体の弱い人であれば亡くなってしまう危険性もあるので、生食は絶対に避けましょう。
またもう一つの注意点として、生レバーを触ったトングや箸には菌やウイルスが付いている可能性があるので、他の物・または口に入らないよう気を付けてください。
・ホルモンの焼き加減がわからない?焼き具合の丁度いいタイミングを解説!
ポイント1:生焼けの見分け方
最近の研究により、菌は表面だけでなく内側にもいることがわかっているので、生焼けで食べるのは危険です。
表面が全て焼けていたとしても、できれば2つに切り分けて中身も焼けているか確かめるのが一番確実です。
また竹串などを刺して肉汁の色がピンク色なら生焼け、茶色なら丁度良い焼き加減です。
ポイント2:焼きすぎない為には
レバーは他のホルモンと違い「肝小葉」という構造が含まれており、焼き時間が長すぎるとこの構造がバラバラになり、食感がボソボソしてしまいます。
レバーはとろけるような食感が醍醐味なので、これではレバーを食べる意味がありませんよね。
しかし生焼けは危ないので、焼き加減は非常に難しいところです。
焼きすぎないポイントとしては、なるべく弱火(網の場合は火が弱いところに置く)で焼いていき、表面が焼けたらひっくり返すのを繰り返しながら時間をかけて焼くことです。
ポイント3:新鮮なものにこだわる
レバーの美味しさは、新鮮かどうかでかなり左右されます。
これは重要なポイントで、新鮮であれば時間をかけてしっかり火を通してもボソボソしにくく、安全で美味しく食べることができます。
焼肉屋さんではもちろん新鮮なレバーが提供されていると思いますが、ご家庭で調理するためにお店で購入する際は十分に気をつけてください。
焼き加減で目安の色は?
出典元:https://encrypted-tbn0.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcTKmcejZ3VUMPe71-j4yD4e2X9PhtfsLMrjXl10YgPyuQ5rwQAQ
写真の色味のように、全体的に茶色であればベストな焼き加減です。
丁度よく焼ければ、なめらかな口当たりが味わえます。
焼き加減で目安の時間は?
出典元:厚生労働省HP
厚生労働省HPで「レバーの目安の焼き時間」が紹介されています。
そこでは、中心部まで
- 75℃で1分以上
- 63℃で30分以上
以上の時間加熱することで、安全に食べることができます。
また焼肉屋では「レバーのおすすめ焼き時間」を提示していることが多いのですが、一部お店によっては生焼けを推奨していることもあります。
正直焼き加減は自己責任ですし、生焼けレバーが好きな人も多いのですが、筆者からは安全面からおすすめできません。
シチュエーション別の焼き加減
ここからは、細かいシチュエーション別レバーの焼き加減を見ていきましょう。
お店で・ご家庭で・またレバ刺しの場合をご紹介します。
焼肉でのレバーの見極め方
食べる前に新鮮なレバーを見分ける主な方法は以下の2つです。
ちなみにスーパーやお肉屋さんでレバーを選ぶ際、触ったり押したりする確認方法は、他のお客さんや販売先にご迷惑なので絶対にやめてください。
色で判断する
新鮮なレバーは、牛・豚・鳥ともに赤身の強い色をしています。
たまに色が黒っぽかったり、白っぽいものが売られているのですが、この場合はあまり鮮度が良くない可能性があります。
ハリで判断する
新鮮なレバーは牛・豚・鳥ともにハリ・弾力があるので、そのような見た目のものが味も美味しいです。
反対に、ダラリとしてハリがないように見えるものはあまり新鮮ではありません。
焼き鳥屋さんで焼き加減が気になったら
焼き鳥屋さんによっては「おすすめの焼き加減」で提供されたとき、完全に火が通っておらずピンク色をしているものがあります。
お店で食中毒患者が出たら責任重大なこともあるので、もちろんお店側は十分安全だからこそ出しているのですが、やはり気になる人も多いと思います。
初めて行く焼き鳥屋さんなどで焼き加減がわからない場合は、注文するタイミングで「しっかり焼いてください」とお願いしておけば安心です。
フライパンのレバーの焼き方は?
ご自宅でフライパンを使って焼く場合、弱火でじっくり焼くようにしてください。
スーパーなどで売られているレバーは牛・豚・鳥ともに全て加熱用なので、必ず芯まで火を通すようにして安全に食べてくださいね。
レバ刺しについて・・
2012年7月より、食の安全のために定められた「食品衛生法」によって牛レバーの生食は禁止されています。
ちなみに豚・鳥のレバ刺しは禁止されていませんが、危険性があるのは同じことなので、安全のため食べるのは控えましょう。
肉別の焼き加減
最後に「動物別レバーの焼き加減」について解説します。
レバーはホルモンの中でも焼き加減が難しく、また種類によっても焼き方のコツが違うので、ご自分で調理される際にはぜひ参考にしてみてください。
豚レバーの焼き加減
まず豚レバーは、処理から4日以内の新鮮なものを使用してください。
豚レバーの独特な臭いがありますが、これは加熱時間が2分40秒〜3分ほどでなくなってきます。
目安としては、必ず3分以上しっかり焼くようにしてください。
牛レバーの焼き加減
これまでご説明したように、牛レバーは生食が法律で禁止されているので、しっかり火を通してください。
外身だけではなく中身にも病原菌がいるため、食べる前は半分に切り分けて中身も確認しましょう。
鳥レバーの焼き加減
鳥レバーは火を通すことで白くなりますので、焼けていない部分はピンク色で分かりやすくなっています。
ただし鳥は他のものより火が通りにくいので、じっくり時間をかける必要があります。
ちなみに生の鳥レバーにはサルモネラ菌がいますが、これは中心温度が75℃の状態で1分以上加熱することで死滅すると言われています。
さらに、ノロウイルス対策であれば中心温度85度の状態で1分以上の加熱が必要です。
しっかり加熱してもなかなか中心に熱が通りにくいので、食べる前は中身の色を必ず確かめてください。
ネットで買えるおすすめのレバー
焼き加減もよくわかったので、ご家庭の料理で・バーベキューの時に、レバーを食べたい。
そんな時におすすめのレバーを紹介します。
驚異的なレビュー数と評価の良さをほこっています。
黒毛和牛の生レバーになりますので、しっかり火を通して食べましょうね!
まとめ
レバーの焼き加減のコツや牛・豚・鳥の適切な焼き加減について考えてきましたが、いかがですか?
美味しく安全に食べれるように、しっかり火を通してくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。