長芋は昔から健康に良い食材とされ、中国では漢方に使われる生薬としても利用されています。
日本でもなんとなく、ネバネバする食材は低カロリーで栄養豊富なイメージがありますよね。
長芋は、スーパーでも年間を通して見かけるので、毎日食べるとしても手に入りやすい食材です。
また調理といっても簡単で、短冊切りにして醤油をつけて食べるも良し、とろろとしてご飯にかけるも良しと、長芋はなにかと重宝します。
今回は、長芋を毎日食べると得られる効果にはどのようなものがあるのか、食べ合わせのおすすめや、逆に食べ過ぎた場合のデメリットについてもご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
【結論】長芋を適量毎日食べるのは健康に良い
野菜は身体にいいとよく言われますが、特にネバネバした食材は身体に良いとされています。
長芋も例外ではなく、低カロリーで栄養価が高い食材です。
この記事では、長芋を毎日食べるのは健康にいい理由を解説します。
しかし場合によっては、長芋を食べ過ぎてしまうと身体に良くないこともあるので、それについてもこの記事で解説していきます。
長芋を毎日食べる効果やメリット
では、長芋を毎日食べると得られる効果やメリットについて、健康面と美容面から具体的にお伝えします。
健康への良い効果
長芋を毎日食べることで得られる、健康面での効果とメリットには何があるでしょうか。
生活習慣予防
漢方では「山薬(さんやく)」と呼ばれる山芋や長芋は、肺や腎臓、肝臓などの働きを補い、滋養強壮効果や血糖値の改善、便秘の解消などにも効果があります。
生活習慣予防に効くのは、毎日の食生活や運動を改善することです。
運動に加えて、長芋を毎日食べることで、糖尿病や循環器病などの生活習慣病を予防に繋がります。
また、腎臓の働きを強めるので、夕食に食べると熟睡できるので、寝付きが悪い方も必見の食材です。
ジアスターゼが胃を守る
長芋には、でんぷん消化酵素であるジアスターゼが豊富に含まれていて、でんぷんの一部が加熱しなくても分解されるため、生で食べても消化されます。
また、長芋の特徴であるネバネバは、水溶性食物繊維であり、胃での吸収をゆるやかにするため、胃粘膜の保護や消化促進、血糖値の上昇を抑制したり、脂肪の吸収を抑えたりするのに役立ちます。
美容への良い効果
長芋を毎日食べることで得られる、美容面での効果とメリットについても気になるところです。
食物繊維が豊富でダイエット効果
先ほども述べたように、長芋に含まれる水溶性食物繊維は、胃での食物の吸収をゆるやかにします。
血糖値の上昇や、脂肪の吸収を抑えるのに役立ちます。
また、長芋の80%は水分でできており、カロリーが低いです。
そのため、長芋を毎日食べることはダイエットに繋がると言えます。
グリカンの働き
長芋にはジアスターゼの他に、グリカンというもうひとつ注目すべき栄養素が入っています。
これは、肌のうるおいやハリ、関節の軟骨を構成する保水性に優れた成分です。
体内に吸収されると、身体にいま不足している部分を補ってくれるので、健康だけでなく美容面でも重宝される栄養素です。
カリウムの美容効果
山芋には食物繊維が豊富な上に、体内の水分バランスを整えるカリウムも多く含まれているため、大腸ガンや高血圧の予防、また、便秘の解消にも効果があります。
便秘を解消することで、お肌の調子も良くなります。
長芋の食べ過ぎによるデメリット
長芋が健康に良いという解説をさせて頂きましたが、健康に良いからといって長芋を食べ過ぎてしまうとどうなるのでしょうか。
おならが出る
芋を食べるとおならが出るというのは、昔からよく言われていますが、本当のところはどうでしょうか。
長芋を摂取すると、食物繊維をエサにして腸の中の善玉菌が増えます。
善玉菌は腸内の食べ物を発酵し、消化吸収を助けたり、腸のぜん動運動を促す為、必然的ににおいのないおならがよく出るようになります。
しかし毎日食べていると意識しなくても、バランスのいい食生活を続ければ、おならは自然と減ります。
下痢になる
長芋は繊維質ですので、摂りすぎてしまうと場合によっては、水分を多く含む水溶便等が多量に排出されることがあります。
長芋を毎日食べること自体には問題はありませんが、なんでもやりすぎは良くないようです。
お腹が張る
上記にもあったように、長芋は腸のぜん動運動を促すため腸の中にガスがたまりやすい状態を生み出します。
そのため、お腹が張ってしまうということも多分に考えられます。
長芋の効果的な食べ方
健康のためにせっかく長芋を食べるなら、できるだけ効果的に栄養を摂取する方法を知りたいですよね。
食べ合わせや調理法の観点から、おすすめをご紹介していきます。
食べ合わせが良い食べ物
・長芋と鮭
腸の調子を良くしたいときにおすすめするのが、この組み合わせです。
消化にもよく腸を元気にする効果があります。
焼いたさけに、すりおろした長芋をかけて食べたり、そのままホイル焼きにするだけでも良さそうです。
・とろろそば
そばは身体を冷やす食べ物ですが、身体を温める効果のあるとろろと一緒に食べることで、胃への影響を少なくすることができます。
また、血糖値の急上昇も防ぐことができます。
・とろろと麦飯
麦飯は食物繊維が豊富なため、消化しづらいです。
とろろと一緒に摂取することで消化を促してくれるので、胃への負担を抑えることができます。
麦飯とろろが好きな人は多いと思いますが、これは食べ合わせの観点からもよく考えられた一品です。
加熱するとどうなる?
長芋は、世界でも珍しい生食できる芋ですが、消化に良いジアスターゼという成分は、実は熱に弱く、60℃以上では効果がなくなります。
そのため、ジアスターゼを効率的に摂取するには、加熱せずに生で食べるのがおすすめです。
しかし、毎日食べるとなると消化に良すぎるので、加熱して摂取するのがおすすめです。
また、グリカンという腱や軟骨を補強する栄養素など、加熱すると強くなる栄養素もあるため、栄養素が偏らないように調理法を変えるのも良いと言われています。
加熱することで、より一層栄養や食感、風味もアップしますし、料理のバリエーションも広がり毎日違う味を楽しむことができます。
長芋は加熱すると、サクサクとした食感からホクホクと芋らしくなるように、食感が変化して旨味もアップします。
また、すりおろしてから加熱すると、ふわふわとした食感からモチモチへと変化し、風味も良くなります。
おすすめレシピ
栄養素が豊富に含まれカロリーが低い、健康面でも美容面でも身体に良い長芋。
しかし毎日食べるとなると、とろろやソテー以外にも料理のレパートリーに幅が欲しいところですよね。
長芋の栄養素を効果的に摂取でき、食べ合わせも良くかつ調理が簡単な、おすすめレシピを紹介します。
おすすめレシピ①アボカド和え
馴染みのある長芋の短冊切りにひと手間加えた一品です。
アボカドと和えるというのは、思いつきそうで意外と新しいアイデアかもしれません。
食感の違う食材を同時に楽しめるのも嬉しいですね。
https://cookpad.com/recipe/5840705
おすすめレシピ② お好み焼き
長芋をすってお好み焼きの材料の中に混ぜるだけです。
お好み焼き粉の代わりに、すべて長芋で代用する長芋焼きもおすすめです。
すって加熱するとふわふわになる長芋の特徴をしっかり抑えているので、普通のお好み焼きに比べてふわっと軽い口あたりで美味しいです。
https://cookpad.com/recipe/5339105
おすすめレシピ③ふわふわ揚げ
すりおろした長芋に、好きなものや彩りのいいものを混ぜて揚げるだけです。
簡単ですが、しっかりと一品として出せますし、ふわっとした食感も楽しめます。
https://cookpad.com/recipe/5544390
他にも毎日食べても大丈夫かな?と心配になる食べ物をチェック!
・味噌汁を毎日飲むのは体に悪い?健康への影響や塩分が気になる!
・アイスを毎日食べると太る?太らないや痩せるという説を検証!
まとめ
今回は、
・食べ過ぎのデメリット
・食べ合わせや効果的な食べ方
についてご紹介しました。
長芋のイメージは変わりましたか?
切り方や調理の仕方で、味や食感が変わる長芋。
特徴を知るだけで、料理の幅がぐっと広がります。
美味しくて、しかも健康に良いとなれば、活用するほかありませんよね。
ぜひ長芋を毎日たべて、美味しくて健康に良い食生活を実践してみてください。